そらぷちの目的・経緯・歩み

難病の子どもたちに自然体験を

難病の子どもたちに自然体験を

 日本には小児がんなどの難病とたたかっている子どもたちが、約20万人いると言われています。しかし、国内には難病児を受け入れることのできる医療施設の整った自然体験施設がなく、子どもたちは自然を体験する機会のないまま闘病生活を送っています。
 そらぷちキッズキャンプは、難病小児を主たる対象とする自然体験施設の運営に関する事業を行い、難病小児とその家族の「QOL(生活の質)」の向上や、心のケアに寄与することを目的としています。

 キャンプでは、難病などの病気とたたかう子どもたちが、自然の中で、安心して、安全に楽しく過ごせるよう、特別に配慮されたキャンプ施設を、そして自然体験プログラム、医師、看護師、ボランティアによる医療的バックアップを提供し、病気の子どもやその家族が、病気のことを忘れ、笑顔で楽しいときを過ごし、「楽しい思い出」「すばらしい仲間」「生きる力」「希望」を得ることを目指しています。
(詳細については【法人の概要について】のページをご覧ください。)


【これまでの歩み(概要整理PDF版)】

立ち上げの経緯

 「病気とたたかう子どもたちに夢のキャンプをつくろう」という計画は、国内で活動する「医療者たちの取り組み」と「公園づくりの専門家たちの取り組み」の二つの流れが、ほぼ同時に動き出したことに端を発しました。
 そして、2004年3月に “病気とたたかう子どもたちに夢のキャンプをつくろう”と有志が集まリ「そらぷちキッズキャンプを創る会」を任意団体として創設しました。

医療者たちの取り組み

 「創る会」の会長であった故・横山清七医師(元 東海大学医学部小児外科教授)が1999年米国難病児キャンプに患児とともに参加、子どもたちが生きる実感をかみしめている様子に驚き、「ぜひ日本でも」と決意。その後、細谷亮太医師(聖路加国際病院副院長・小児科部長)が仲間の小児がん専門医らとともに実施していた「スマートムンストンキャンプ」* に参加します。そして2003年横山医師は、自身が会長となった第19回日本小児がん学会で、キャンプを中心にした子どものQOL(生活の質)向上をテーマに掲げ、その重要性を全国に発信しました。
*「スマートムンストンキャンプ」は、小児がんを告知された子どもたちが参加するキャンプで、1998年から毎年、キャンプ地を固定せず日本各地の既存施設を利用し実施されています。

公園作りの専門家たちの取り組み

 松本守氏(元 国土交通省審議官)、浅野房世氏(東京農業大学園芸療法学教授)が「バリアフリーの公園という考え方を超えて、病気の子どもの幸せをサポートすることができないか」と考えるようになり、2002年に米国難病児キャンプを視察後、豊かな自然環境がある北海道滝川市やその関係者とともに実現に向けて動き出しました。

 このような思いを同じくする2つの取り組みが重なり、日本で初めて、病気とたたかう子どもたちのため特別に配慮された常設のキャンプ場づくりが、実現に向けて進み始めました。

そらぷちキッズキャンプ年表

「創る会」から始まったそらぷちキッズキャンプ

 2004年3月に設立した「そらぷちキッズキャンプを創る会」は、これまで次のような取り組みを行ってきました。
 まずは多くの人にこの計画を知ってもらうため、学会や様々なイベントでの広報、テレビや新聞を通じた発信を行い、またキャンプイメージの共有やプログラム、医療支援体制等の検証を行うため、実際に難病の子どもを招待して、プレキャンプを計13回行いました。
 あわせて、北海道連絡所の開設、滝川市との建設推進に向けた合意書の調印、1億7千万円の高原基金助成の獲得、米国キャンプとの提携などを実現させてきました。
 2007年度には、専用施設の建設工事を一部開始し、それにあわせて専任スタッフを一人常駐させました。2008年度にはキャンプ場を運営する組織として一般財団法人を登記。2010年に公益財団法人として北海道知事より認定されました。
 2009年には一部の施設の利用を始め、2010年より食堂棟などの主要施設の建設に着手し、2012年には施設が完成しました。

開園そして稼動へ

開園まで(〜2008年度)
 様々な試行実験を行い、事業やプログラムを検証するとともに、運営組織の充実を図る。開園初期の利用者層にアプローチし、利用者誘致の調査及び宣伝活動を行う。
開園(一部)(2009年度〜2013年度):開園初期
 活動や場所のイメージを活かし、積極的な広報を展開する。理念の骨格となる事業・プログラムを着実に実施する。
開園5年目以降(2014年度〜):展開期
 運営組織の体制(有償スタッフやボランティアの増員等)を強化する。理念を保持しながら、様々な事業・プログラムを展開(リピーターの確保)する。経営の効率化を進め、持続可能なものに改善する。(地域への展開を検討)

シリアスファンのプロビジョナルメンバーとして加盟を認められました

  公益財団法人そらぷちキッズキャンプ(以下そらぷち)は、シリアスファンチルドレンズネットワーク(以下シリアスファン)から準会員認定の正式な通知を受けました。
 シリアスファンは、俳優の故ポールニューマン氏が創設した難病の子どもとその家族のためにキャンププログラムを提供する国際的なキャンプネットワークです。そらぷちは、宿泊施設が完備されているキャンプとしてはアジア(中東をのぞく)で初のシリアスファンメンバーになります。
くわしくは【シリアスファンについて】のページをご覧ください。

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